今週のレビュー

(コロナ対策進捗)
アメリカで約53%、ドイツ約50%、フランス約46%、日本約16%前後と日本を含め2%~4%程度接種率が伸びています。

(黒田総裁記者会見)
政策金利決定会議後の定例記者会見発言
・気候変動リスクへの金融政策面での対応として新たな資金供給制度導入を決定
・ワクチン接種は予想以上のペースで明るい見通しに向かっている
・日銀のETF保有、企業統治へのマイナス影響ない

(パウエルFRB議長会見 )
FOMC後の定例記者会見発言
・景気回復が完了するまで経済に強力な支援を続ける
・今年の実質成長率は過去数十年で最も大きなものになる
・ワクチン接種で雇用は急速な増加が見込まれる
・インフレは急上昇しているが、その後緩やかになる
・インフレが予想以上に高くなり持続する可能性もある
・インフレの経路や長期的なインフレ期待が持続して変化すれば金融政策を調整する準備がある
・利上げがいつあっても政策は非常に緩和的だ
・現在は異例の事態。今後数カ月で見通しに影響を与えることも起こりうる
・最近のインフレ率は予想を上回った
・経済情勢が目標に向かって前進すれば、テーパリングの計画発表を検討するのが適切だ

(ドル円)
週間価格推移:109.63 -110.80 円
ドル円は週間で上昇する週でした。
FOMC+定例記者会見の影響を受けたドル買が加速したものと思われます。

(ユーロ円)
週間価格推移:130.68 -133.77円
ユーロ円は週間で300pips以上大きく下げかつ3週連続で週足陰線になりました。
その原因としては↓のことが考えられます。
・FOMC+定例記者会見の影響を受けたドル買ユーロ売り
・レーンECB専務理事による「ECB理事会までにパンデミック緊急購入プログラムの縮小を議論するための十分な情報を得ることはできないかもしれないの発言を契機とした早期テーパリング観測の後退
・上記に伴う欧州債利回り低下
・ロスカットラインに到達による売り加速

次週ポイント

(ユーロ円見通し)
来週はPMI指標発表に注目です。
また米でGDP確定値の発表が予定されているのでドル動向に影響を受けやすい地合いになると予想されます。
ドルは上昇基調になっているため、更なるユーロ売りを誘発する可能性がありますし、ワクチン接種率が日本がかなり加速しているので円買も期待できる状況のためこれもユーロ円下落に起因する可能性があります。
テクニカル的に見ても週足3週連続で陰線になったことからトレンド転換の兆しが見えてきています。

(ドル円見通し)
来週は米国経済指標6/24の米第1四半期GDP確定値、5月PCEデフレータなど)が複数予定されていますし、パウエルFRB議長やニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁などFRB当局者による発言機会も多く予定されているため、大きな値動きが予想されます。
ドルは強気な市場状況になっているため、引き続き上昇基調になる可能性が高いです。