今週のレビュー
(コロナ関連)
週前半~中盤に開かれたECBフォーラムにてテーパリングも含めECB、FRB、日銀の各中央銀行要人の発言が多くあり、週前半はそれに影響を受けてリスクオンになる展開でした。
(米国債の債務不履行懸念)
週後半の大幅な下落は、ほぼこの話題の影響だったと思われます。
9月28日にイエレン財務長官は「連邦政府の債務上限問題への対応が遅れると10月18日以降に資金が尽きる」と指摘。
「議会が対応しなければ、10月18日以降に政府資金が底をつき、国債の償還や利払いが滞る債務不履行に陥るおそれもある」と、デフォルト(債務不履行)に陥る懸念が強まったことからリスクオフとなり、週前半で大きく上昇したドル、ユーロは大幅に値を戻す結果になったと思われます。
10月1日に米上下院で暫定予算案を可決し、バイデン米大統領が署名しなんとか落ち着いてきているようです。
(中国恒大集団利払い不履行問題)
今週もこの話題が継続。
中国恒大集団は、9月29日に外国投資家向けの債権の利払いで4750万ドル(約53億円)を支払う予定でしたが、投資家への支払いがなかったようです。
ただし、FRBパウエル議長はこの問題についての発言があり「非常に中国特有のもので、米国では現時点で、企業のデフォルト(債務不履行)は非常に少ない」と発言。 この発言のおかげか、この話題での影響は限定的でした。
(ドル円)
週間価格推移:110.52 -112.77円
ドル円は週前半で大きく上昇。週後半は大きく戻しましたが、結果的には集足で上値を更新する展開でした。
今週はGDP発表など重要な経済指標発表があったのですが、ECBフォーラムでの要人発言や米国債の債務不履行懸念の話題のインパクトが大きすぎて米経済指標はほぼ無風状態でした。
(ユーロ円)
週間価格推移:128.63 -130.44円
ユーロ円もドルと同じく週前半で大きく上昇その後、大きく戻しをする展開でした。
欧米経済指標にPMIなど比較的重要なものがあったのですが、こちらもほぼ無風状態でした。
次週ポイント
(ドル円見通し)
次週は引き続き、中国恒大集団利払い不履行問題がくすぶっていますし、日本の新内閣の状況に注視しつつ、米経済指標での値動きになると思われます。
影響が大きい話題があるため大きく上下する可能性があります。
(ユーロ円見通し)
ユーロはドルと同じく中国恒大集団問題、日本の新内閣の動向に加え、ドイツ総選挙後の連立交渉の影響を受けるため、さらに値動きの材料が複雑化している状況です。
先行き不透明感の材料が多いので、下落方向はまだ継続するのではないかなと思われます。
個人的な報告
長く続いていたポジ整理が今週でやっと終わりました。
整理するのに10カ月もかかっちゃいましたし、一時期はロスカット寸前まで追い込まれましたが、何とか終わってホッとしています。
少々疲れたので、今後しばらくは裁量の比重は少なくして、EAを主軸に運用しようかなと思っています。