今週のレビュー
(ドル円)
週間価格推移:112.12 -114.44円
ドル円は1段高で上値更新する展開でした。
原因は米国のインフレ懸念の高まりと原油高で米国金利が上昇し、ドル高円売りが急激に加速し円が売られまくっています。
最近ニュースなどで「悪い円安」というキーワードで報道されており、通常円安というと国内輸出産業でメリットがあると言われていますが、現在は半導体のモノ不足から生産が制限され、それに伴って輸出も制限され輸出産業での恩恵も限定的であるのに対し、材料高、原油高で製造コスト、運送コストが高くなりデメリットが大きくなっていますし、円安になると海外からの観光客が増え国内需要が伸びる傾向にありますが、コロナで観光客が来ないのでそれも期待できないのもあり、円安のデメリットの方が大きくなっています。
また、日本では14日に衆議院が解散し政治空白ができているのも円が売られる要因になっているのもあり、トリプルパンチで円が売られる展開となっています。
(ユーロ円)
週間価格推移:129.79 -132.76円
ユーロも1段高で上値更新する展開でした。
原因はドルと同じく、円が売られまくっている状況のため上昇している状況です。
来週見通し
(ドル円見通し)
米指標には、22日PMIがありますが、最近は金利上昇とインフレ懸念、原油高の話題が中心のためあまり影響しないと思われます。
ドル円相場は、FRB要人のテーパーリングに関する強気発言が出るかどうか、金利が上昇し続けドル高円安が継続するかどうか、円が売れまくる状態が続くかどうかが焦点となりそうです。
中国恒大集団の関係で中国景気減速がささやかれており、来週は中経済指標が多く予定されていますので一時的なリスクオフがあると一気に下降する可能性もあるので注意が必要です。
国内の衆議院選挙は10月19日公示、10月31日が投開票の予定なのでそれまでは政治空白は解消されない状況が続きます。
(ユーロ円見通し)
欧州圏指標には、22日PMIがありますが、こちらもほぼ無風状態に終わると思われます。
ユーロは、ユーロ自体を高くする要因はなくドル高円安の影響で全面円安の流れで上がっているだけなので、これが継続するかどうかがキーポイントになるかと思われます。