今週のレビュー
(コロナ対策進捗)
アメリカで約55%、ドイツ約59%、フランス約54%、日本約32%と欧州各国が米接種率を上回りました。日本国内も週間で3%程度接種率が伸びてきています。
為替市場においてはワクチン接種率による値動きがだんだん薄くなってきたので、早期テーパリング(コロナ渦による金融緩和や支援の解除)動向が経済健全化を図るメインテーマになってきてると思います。
(ドル円)
週間価格推移:109.75 -110.67 円
ドル円は110円台を割る展開は変わらず、ボラティリティが少なめの展開でした。
サンフランシスコ連銀デイリー総裁の「テーパリングについて議論するのは適切。年末ないしは年明け早々にテーパリングの状況が整う」という早期テーパリング期待の発言、パウエルFRB議長の「量的緩和縮小はまだ先」「景気回復が完了するまで強力な支援を提供する」早期テーパリング後退発言などで発言内容がプラス材料マイナス材料が入り混じった結果ボラが少なかったのかなと思われます。
(ユーロ円)
週間価格推移:129.67 -131.06円
ユーロ円は下限はあまり変化がなかったのですが上値が重い展開となりました。
欧州圏の新型コロナウイルス変異株の感染拡大してきていることもあり、デギンドスECB副総裁の「新型コロナウイルス変異株感染拡大でECBは景気支援を継続しなければならない」発言があったことや、ポルトガル中銀センテノ総裁のECBは景気刺激策の解除にかなりの注意が必要発言で早期テーパリング継続姿勢が上値の重しになったと思われます。
次週ポイント
(ドル円見通し)
来週注目の米経済指標はPMI速報値発表くらいです。
最近の米経済指標は好調ですが、米国でも新型コロナウイルス変異種(デルタ株)拡大してきているようで、さらに感染拡大が進むことになれば再度ロックダウンの可能性や早期テーパリング期待は大きく後退する可能性も出てくるので大きな下落に注意です。
(ユーロ円見通し)
来週は欧州経済指標ではPMI速報値発表に注目です。
また、ECB定例理事会があり7/22にECB政策金利発表とラガルドECB総裁定例記者が予定されているのでこちらにも注目です。
一部報道ではECB定例理事会でインフレターゲットや早期テーパリングについての先行き方針で強気派と慎重派で意見が対立しているとの事なので上下激しい変動の可能性もあるようなので注意が必要です。